皆さん、妊婦健診で行う超音波検査と、精密超音波検査の違いをご存じでしょうか?
同じもの、または違いが分からない方がほとんどだと思われます。
「妊婦健診で何度もお腹を超音波をみているのだから、きっと赤ちゃんには何も問題ないだろうし、(産婦人科の)先生は何も言わなかったから正常だろう」と思っていらっしゃるのだと思います。
赤ちゃんの健康状態は分かるが、病気の診断までは不十分な妊婦健診
実際のところ、妊婦健診で行う超音波検査では、「妊婦さんと赤ちゃんの健康状態」を確認しています。
赤ちゃんの大きさや羊水量をチェックして、赤ちゃんが成長しているかを確認します。
しかし赤ちゃんの病気までは、たった数分間の超音波検査では残念ながらすべてを診ることはできません。
赤ちゃんのことを詳しく知るため、精密超音波検査も受けましょう
赤ちゃんの詳細な形の病気やその他の疾患の有無を確認するためには、精密検査を専門とした日本超音波医学会認定専門医がいる医療施設での診察をお勧めします。
赤ちゃんの形や動きを確認して、妊娠中や出産後に特別な治療が必要か時間をかけてチェックします。
この通常の妊婦健診とは異なる、赤ちゃんの病気を細かくチェックする検査のことを「精密超音波検査」といいます。
妊婦健診での超音波検査だけではなく、精密超音波検査も行うことはおなかの赤ちゃんのことを詳しく知るためには大切なことです。
妊娠初期で受診する「初期精密超音波検査」と中期で受診する「中期精密超音波検査」では、赤ちゃんの形の病気(形態疾患)を見ることができます。
初期精密超音波検査で分かること
特に、初期精密超音波検査では形の病気だけではなく、みる項目によっては
- 性別の判断(感度91%)
- 染色体数的異常(21、18、13トリソミー)
- 妊娠高血圧症候群
- 胎児発育不全
- 早産の発症予想確率
を計算できます。