妊娠がわかってから、妊婦さんに気をつけてほしいことが2つあります。
1つはタバコ、もう1つは飲酒です。
どちらも妊娠がわかった段階で嗜んでいる場合は、即座にやめましょう!
また、身近な人にタバコや飲酒の習慣があると、妊婦や授乳婦自身のタバコや飲酒も多くなると言われていますので、周囲の人たちも妊婦さんのことを気遣える環境づくりをしましょう。
妊娠中のタバコについて
産婦人科ガイドライン2020産科編 CQ108には、妊婦さんの喫煙の影響について、次のリスクを増加させるとされています。
- 流産率の上昇
- 頸管無力症
- 切迫早産
- 37週未満の前期破水
- 早産および妊娠33週未満の早産
- 絨毛膜羊膜炎
- 常位胎盤早期剥離
- 前置胎盤
分からない内容のものが多いと思いますが、安全な出産ができない状況になりやすい、ということです。
また、赤ちゃんの形の病気(口唇口蓋裂、先天性心疾患、手足の欠損、腹壁破裂など)や赤ちゃんの出生時体重が平均よりも小さくなる可能性があります。
さらに、死産率、乳児死亡率を2倍増加させる報告もあります。
パートナーやご家族にも協力いただきましょう
ご自身が禁煙されていても、パートナーやご家族が喫煙されていて妊婦さんが受動喫煙となる場合でもこれらの影響がありますので、禁煙をお願いしましょう!
過去に喫煙されていた妊婦さんも、妊娠をきっかけに禁煙されているケースが多いと報告されていますので、1日でも早く禁煙することが大切です。
タバコと名の付くものから赤ちゃんを守ってあげましょう
また、最近タバコの種類は非燃焼・加熱式タバコ、電子タバコなどがありますが、これらのタバコは病気や死亡リスクの関連性が明らかではないものの、有害物質が通常の燃焼式タバコと同等ないしそれ以上の有害物質が含まれており、ニコチン以外の成分を利用しても発癌性物質に変化すると言われています。
よって、健康に悪影響をもたらす可能性は十分ありますので、タバコと名のつく一切のものからは縁を切るのが妊婦さん赤ちゃんにとって大切なことなのです。
妊娠中の飲酒について
早産や妊娠高血圧症候群、癒着胎盤などのリスク、赤ちゃんの発育不全や特異的な顔付き、脳障害などを引き起こす(胎児性アルコール・スペクトラム障害)可能性があります。
また、アルコールは母乳にも移行し乳児の発達に影響を与えるので、妊娠中のアルコール摂取はやめましょう。
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作成日:2022/08/28